地盤のちょっとしたお勉強



まずは簡単な地層の分類

年代

地層名

例えば

2万年前(軟弱)

沖積層

東京下町

100万年前(良い地盤)

洪積層

山の手の関東ローム層

200万年前(良い地盤)

上総層郡
 

次は土質と固さ(N値・地耐力については後述)

表土
割石を敷詰め、しっかりつき固めて下の地盤に力を伝えるようにする。あまり厚かったり、盛土があるようなら地盤改良等必要。

粘土層
N値が4〜8以上あれば地耐力は5t/u以上ある良い地盤。それより小さい場合は、地盤改良等必要。

砂層
N値が10〜30以上あれば地耐力は5t/u以上ある良い地盤。それより小さい場合は地盤改良等必要。

ローム層

良い地盤 

砂レキ層

良い地盤

岩盤

良い地盤


N値と地耐力

N値
標準貫入試験といい、63.5kgの重りを75cmの高さから落下させて貫入サンプラーが30cmもぐるのに必要な打撃回数、というややこしい数字が並ぶ土質の固さの指数土質とN値がわかれば、地耐力がわかる

地耐力
正式には、平板載荷試験というもので出すが大掛かりなのでN値と土質から推定。
1uあたりの荷重が何トンまでなら許容できるという単位。5t/u以上なら良い地盤。3〜5t/uは弱い地盤。それ以下は軟弱
 


地盤調査の方法と結果の見方
スウェーデン式サウンディング調査 人力でロッドを地盤に回転させながら貫入させ、その抵抗からN値を推定する簡易調査。敷地の4〜5箇所を調査する。4万から10万円ほどで調査できる。
ただ、土のサンプルが取れないなど人間のカンで推定する部分があるので、人により結果のばらつきがある場合も・・・。信頼のおける会社に頼む事が重要。 木造には適してる。
ボーリング調査  機械でボーリング・ロッドを地中に貫入させる。掘っていくごとに土のサンプルを採取し、標準貫入試験を行う。
支持杭の場合、最終的にはN値が50以上の層が5m以上続く層を見つけて支持層とし、杭の長さを決定する。
平板載荷試験 30cm四方の板(大きさは幾つかある)にレールなどの重石を使って、1t/u未満の重みを段階的にかけて放置し、重みに耐えられなかくなった時の1/2の重さを地耐力とする。

※ 土質とN値がわかれば、地耐力がわかる。(土質と固さ 参照)

データサンプルはこちら
  



地耐力と基礎の関係

構造\地耐力

通常地盤
(5t/u以上)

弱い地盤
(3t/u〜5t/u)

それ以下の地盤

木造

布基礎

ベタ基礎

杭・地盤改良

鉄骨造

ベタ・布基礎

ベタ基礎

杭基礎

RC造

杭・ベタ基礎

杭基礎

杭基礎

  大体の関係です。鉄骨とRC造の場合の杭とは、支持層まで杭を伸ばす支持杭
  か、支持層が深い場合に途中の層の摩擦力で支持する摩擦杭を指します。
  木造の場合はもっと小さい単管杭を基礎の下に何本も打つことを指します。